東京紀行~守り神ならぬ守りネコ? [life]
ここに東京ネコ物語なるものがある。
『人にいのちあれば ねこにもいのちあり
江戸の里を ひらきし太田道*
この地の北で いくさに敗れ
あやわ いのちを 失わん時
一匹のねこあらわれ にげ道をあんない
いのちをとりとめ 江戸を開いた
なれど このかくれた江戸の恩ねこも
ねこなるゆえに 名ものこらぬは ふびん
江戸の いいたま 玉ちゃんと名づけ
のちのちまでの 江戸のまもりとす』
玉ちゃんの登場である。
「こんなロマンのある話があったらいいな~」なんて思うかもしれない。
でも、僕はこの話から、昔キツネにとりつかれた人の事を思い出した。
これは、僕の友人が子ども時代に経験した話らしく、その子が友達と一緒に遊んでいたときにその友達の一人がキツネの像におしっこをかけたらしい。
そしたらその後みんなと別れて家路に着いたら、そのおしっこをかけた子の家から電話があり、どうやら様子がおかしいとのこと。
その子の家に駆けつけてみると、なんとその子の目はキツネのようにつりあがり、一言も声も上げずに油揚げを加えていたんだそう。
その後、おしっこをかけたことをその子のお母さんに説明して、その石像に謝りに行って元に戻ったらしい。その子はその状態の記憶は全く覚えてないんだって。
こんな、「にほん昔話」のような、ウソのようでホントの話を信じるも信じないもその人次第。
でも、この話を直接聞いた僕からすれば、守り神ならぬ守りネコなんていう神様の使いがいるのもまんざらウソじゃないのかなと信じてしまえるんだ。
一国の首都がこんなひょんな形から始まったなんて、おそらく他の国にはないんだろう。
こんな摩訶不思議、奇想天外、キツネに抓まれた的な「始まりの物語」って好きです。
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